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【犬の室内飼育について】~犬の習性を考えて生活環境を整える~

こんにちは。レティシアンスタッフのTです。

前回は「猫の室内飼育」についてご紹介をしたので、今回は「犬の室内飼育」というテーマでご紹介したいと思います。

お散歩が大好きで、いつも元気なワンちゃんたち、快適におうちで生活してもらうためには、犬の習性を知り、そこに合わせた環境づくりをすることが重要になります。まずは犬の本来の習性についてからお伝えします。

犬の本来の習性について

捕食動物である

本来、犬は穴蔵の中で生活をしています。おなかが空いたら地面を嗅いで獲物がいる場所を探索し、獲物を見つけたら追いかけて仕留めます。犬の強力な顎と鋭い歯は、捕食動物の特徴です。

縄張り意識が強い

おうちに来客があると「知らない人が家に来たよ!」と教えてくれる警戒吠えがあります。これは縄張り意識が強いことから発する行動です。
また、お散歩中に頻繁に糞尿をする行動は〈マーキング〉と呼ばれ、排泄という意味だけではなく、ニオイ付けを目的とした縄張りのアピールでもあります。
マーキングは、オスだけでなくメスにも見られる行動です。

群れで行動する

犬は群れで協調しながら生活する習性があり、争いごとを避けるため、コミュニケーション能力に優れています。
しぐさや行動で仲間に感情を伝えるため、感情表現が豊かで人間から見てもわかりやすいです。
群れで生活をしていたときに食糧を仲間に分け与えたり、外敵から身を守りながら子育てを行っていたりと、社会性に富んでいます。

充分な運動が必要

犬の狩りは、獲物を追いかけて仕留める「追跡型」です。犬種によって運動量は異なりますが、基本的にどの犬も獲物を追いかけて仕留めるための体力はあります。
充分な運動ができないとストレスが溜まってしまう可能性や、肥満のリスクが高くなります。

 

こうした犬の習性から、ワンちゃんがおうちで快適に過ごせるように必要なものをピックアップしてご紹介します。

 

犬の室内飼育に必要なもの

ケージorサークル

「狭いところに閉じ込めて可哀想……」と思う方もいるかもしれませんが、犬はもともと穴蔵で生活していた動物であるため、本来的には狭い場所が嫌いではありません。
我が家の愛犬も日頃ケージで生活をしていましたが、その中に入るととても安心できるようで、眠くなったり遊び疲れたりすると自らケージに入っていき、なかなか出てこようとしませんでした(笑)

ケージやサークルに慣れていると、災害にあったときの避難先などでも大変役立ちますし、留守番時のいたずら防止にも繋がります。長時間ケージに入る場合は、給水器も用意しておきましょう。

ケージやサークルを置く場所は、リビングなど家族が集まるところで、直射日光やエアコンの風が直接当たらない部屋の中心であるほうが、ワンちゃんも安心できるようです。

ベッド

ベッドはワンちゃんがいつでもくつろぐことができる場所になります。肌触りが良い毛布やブランケットなどで代用しても良いでしょう。
オーナー様のニオイがする、いらなくなった洋服などもワンちゃんが安心するようなのでおすすめです。

クレート

電車などの公共機関を使って旅行に連れて行くときや、動物病院に連れて行く場合には、クレートが必要になります。
大きさは、ワンちゃんが立つことができて、自由に方向転換ができるくらいゆとりがあるものがおすすめです。

穴蔵で生活をしてきた犬にとって、クレートはとても落ち着く場所になる可能性もあります。小さいときから慣らすことをおすすめします。

おもちゃ

ボールやモッテコイができるおもちゃや、ひっぱりっこができるおもちゃがあれば、体力が有り余っているワンちゃんでもおうちの中で充分に運動することができます。
また、最近ではおもちゃの中にフードやおやつを入れて嗅覚を刺激する知育玩具などもあり、ワンちゃんを退屈にさせないためのおもちゃもおすすめです。
歯磨きが苦手なワンちゃんであれば、ハミガキロープなどで遊びながら歯磨きができるおもちゃもあります。
ワンちゃんの性格や好みによって適切なおもちゃを選んであげましょう。

※ ワンちゃんのおもちゃについては、以下の記事をご覧ください。
[愛犬の運動不足解消に!] ~パッシブ犬(消極的)向き:おうち遊び編~

トイレ

お外でしか排泄をしないワンちゃんもいるかと思いますが、おうちにもトイレを用意しておいたほうが安心です。
いつでも排泄ができる環境づくりは、ワンちゃんのストレスをためない工夫にもなります。
人の出入りが多い場所や外の物音が聞こえやすい場所は、ワンちゃんが安心して排泄ができないためNGです。安心して排泄ができる場所を考えて設置しましょう。

 

犬と一緒に生活をするうえでの注意点

快適な室温を維持する

快適な室温は、私たち人間と毛皮で覆われている犬とでは異なります。
犬が快適に過ごすことができる室温は「約20℃前後」であると言われています。人間だと少し涼しいと感じるくらいの温度ですね。
ただ、長毛種・短毛種、犬種によって異なりますので、ワンちゃんの行動をチェックしながら温度の調整を行うことをおすすめします。

もし、運動もなにもしていない状態なのにワンちゃんが舌を出してハァハァと息をし始めたら、それは口から熱を逃がそうとしている〈パンティング〉という行動です。ワンちゃんにとっては暑いという意思表示ですので、室内の温度を下げてパンティング行動が収まるか注意深く様子をみてください。

お留守番について

本来群れで生活をしている犬にとって、ひとりぼっちでのお留守番は苦手な子が多いです。精神的な負担も多く、たくさん我慢している時間です。

お留守番できる時間については、ワンちゃんの年齢や性格によって異なるため一概に何時間が限界などとは言い切れませんが、手のかかる子犬やシニア犬の場合は、長時間留守にするのは難しいでしょう。
どうしても長時間の留守番となってしまう場合は、ペットシッターさんに頼んだり、信頼できる人に預けたりしましょう。

また、ワンちゃんにお留守番をしてもらう際の注意点ですが、基本的に猫の室内飼育でお話したことと同様で、「危険な場所には近づかせない」「飲み込んでしまうと危険があるものは置かない」ことです。特に、ワンちゃんはお留守番中、誤飲誤食の危険性がとても高いため、ケージやサークルの中に入ってもらうことをおすすめします。

人間のおかずを与えない

人間と犬では必要な栄養素や「美味しい」と感じる味覚自体が異なります。また、人間のおかずは、犬にとって塩分が多い可能性が高いです。拾い食いなどの問題行動に繋がったり、栄養バランスが崩れてしまったりと肥満や病気の原因になりかねません。家族の一員ではありますが、人間と犬では必要な栄養素が異なることを、ぜひ心に留めておいてくださいね。

 

まとめ

犬や猫は本来、人間とは生活環境も習性も異なる生き物です。人の言葉を話すことができない犬や猫とのコミュニケーションは、なかなか難しいものです。
しかし、本来の習性を理解したうえでおうちの環境を見直し、習性に基づいた生活環境づくりができれば、お互いが快適に過ごせる近道となります。ぜひ参考にしてみてくださいね!

 

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