こんにちは、レティシアンスタッフのTです。
ワンちゃんのお誕生日やお迎え記念日、クリスマスなどの特別な日には、“ワンちゃんが喜ぶことをなにかしてあげたい!!”そう思うオーナー様は多いのではないでしょうか。
今回のテーマは、そんな記念日などにぴったりな『愛情たっぷり!手作りドッグフードレシピ』です。
我が家の犬は、食欲旺盛だったので食べるものにあまり困りませんでした。そのため普段はドッグフードのみでしたが、「誕生日だけはなにか喜ぶことをしてあげたい!」という勝手な思いから、この日だけは我が家の犬の大好物である鶏のササミをトッピングし、茹で汁をドッグフードにかけてみたり、おやつにミートボールを作ったりと、愛情を込めてなにかしらお祝いをしていました。
そういった特別感はちゃんと伝わっていたようで、とても喜んだ様子で、ごはんを食べ終わった後も空のお皿を舐め続け、キラキラした目で見つめながらおかわりを催促されていました…笑
私が行っていた方法は、ドッグフードにトッピングするだけのお手軽な方法でしたが、ドッグフードの全部を手作りするとなると、栄養バランスを考えたり、食材選びに悩んだりとわからないことが多いと思います。(毎日手作りしているオーナー様は、本当に尊敬します…)
今回は手作りドッグフードレシピをご紹介していきますが、残念ながら「偏食気味のワンちゃん」や、「アレルギーを含む持病をお持ちのワンちゃん」には、おすすめすることができません。
また、「成長期のワンちゃん」は体が未発達であるため、調整力も弱く栄養の過不足は大きな問題になるため避けたほうが良いとされています。
手作りドッグフードを与えて良いのは、我が家の犬のように「通常はドッグフードのみ与えていて、さらに健康体である成犬」であることを前提にご紹介いたします。
目次
食材について
ワンちゃんの手作りドッグフードを作るうえで、意識すべき栄養素は「タンパク質」「炭水化物」「脂質」「ビタミン」「ミネラル」「水」の6大栄養素です。
加熱食でのレシピ割合例ですが、「タンパク質35%、脂質15%、炭水化物47%、その他3%」が目安とされています。(※ワンちゃんの体質によって割合を調整する必要があります)
栄養素別に、具体的な食材をご紹介していきます。
「タンパク質」を摂るための食材
・獣肉類:牛、豚、羊、馬、鹿
・家禽類:鶏、七面鳥、うずら
・内臓類:レバー(過剰摂取はビタミンA過多になるため注意)、ハツ、鶏の砂肝
・魚介類:タラ(シニア犬におすすめ)、鮭、タイ、イワシ、サバ、アジ、マグロ、カレイ
・卵:鶏卵、うずら卵
※新鮮なものを選び、必ず加熱してください。鶏の骨については、砕けやすく喉や消化管を傷つける可能性があるため必ず取り除いてください。
「炭水化物」を摂るための食材
穀類、イモ類など
※本来、十分なタンパク質、脂質と適度な野菜類が含まれる食事であれば、穀類はレシピに加えなくても良い食材です。穀類の消化が苦手なワンちゃんは、イモ類やカボチャで代用しましょう。
「脂質」を摂るための食材
・肉や魚の脂身、鶏の皮、オイルなど
・オメガ-3脂肪酸を多く含むもの:サーモンオイル、クリルオイル、亜麻仁油、エゴマ油
・オメガ-6脂肪酸を多く含むもの:動物性油脂(脂身)、紅花油、コーン油、ひまわり油
「その他の栄養素(食物繊維・ビタミンB、C、E・ミネラル)」を摂るための食材
・野菜類・海藻類など:キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ハクサイ、ニンジン、アスパラガス、カボチャ、サツマイモ、ヤマイモ、コマツナ、ブロッコリースプラウト
これらの野菜類については比較的食べやすいと言われているためおすすめです。
「カルシウム・亜鉛・ビタミンA,D・ナトリウム」について
これらは食材で調整することが難しい栄養素です。普段から総合栄養食の基準を満たしたドッグフードを与えているのであれば、あまり気にしなくても問題はありません。
また、以前のコラムでもご紹介しましたが、人間には無害でも犬にとっては毒になり得る食材もあります。
参照:【愛犬にとって “危険なもの” とは】食事中やお散歩中に要注意なものとは
食材選びは基本的にこちらに記載したものにしておくと安心です。
食いつきをよくするポイント
せっかく手作りをするなら、食いつき抜群で完食してほしいですよね。
そのために嗜好性を上げるポイントもお伝えします!
それは “匂い” です。
肉食よりの雑食動物であるワンちゃんがもっとも好む匂いは“脂肪臭”と言われているそうです。また、乾燥した食べ物より水分を含んだもの、冷たい食べ物より温かい食べ物のほうが、嗜好性は高くなると言われています。
また、ワンちゃんの味覚は「甘味、酸味、塩味、苦味、うま味」を感じることができるとされています。特に、“酸味”や“うま味”を好みやすいと言われていて、逆に“苦味”は好まないそうです。
ちなみに、“うま味”というのは、肉や魚などに多く含まれているグルタミン酸などのアミノ酸の味と言われています。
しかし、こうした嗜好性は最終的にはそれぞれの経験や環境によって決まるものなので、これがすべてのワンちゃんに当てはまるとはいえません。しかし、食いつくポイントとしては、「匂いをたたせて、温かく、水分が多め」という点を覚えていただけると良いかもしれません。
おすすめなのは、鶏(肉類)を茹でたときにでる茹で汁です。鶏(肉類)の風味がついているため、灰汁を取り除いたうえで、フードにかけてあげましょう。水分も一緒に摂れるためおすすめです。また、昆布や干しシイタケ、鰹節を茹でた出汁もワンちゃんの好きな味と言われているためおすすめです。
手作りレシピ
ここからはレティシアンスタッフが考案したレシピをご紹介します。
※継続的に与えるのではなく、あくまでも記念日限定のレシピです。
※どのレシピも、成犬・体重5kgのワンちゃんの分量です。(1回の量ではなく、1日量)
【食欲旺盛な子向けのヘルシーレシピ★鶏肉と野菜の親子炒め】
<材料>
鶏もも(皮付き・ゆで)・・・80g
しらたき・・・30g
鶏卵・・・1個(50g)
ハクサイ・・・30g
カボチャ・・・50g
サツマイモ・・・50g
ニンジン・・・30g
<手順>
①鶏ももは、すべて食べやすい大きさに切る
②野菜類は一口サイズに切る
③しらたきは細かく刻む
④お鍋に①~③を入れて茹でる
⑤火がとおったのを確認したあと、溶いた卵を入れる
⑥人肌に冷めたらお皿に盛りつける
【ひと手間レシピ★鶏もも挽き肉のおいもケーキ】
<材料>
鶏もも挽き肉(焼き)・・・50g
ジャガイモ(蒸し)・・・45g
サツマイモ(蒸し)・・・45g
枝豆(ゆで)・・・20g
ヨーグルト(無脂肪・無糖)・・・適量
<手順>
①鶏もも挽き肉は加熱不足がないように、しっかりと炒めておく
②ジャガイモ・サツマイモは皮を剥いて蒸したあとマッシュする
③②を好きな形に成形する
④ヨーグルトを③の上にぬる
⑤枝豆と鶏もも挽き肉を上に乗せる
手作りドッグフードを作るにあたっての注意点
⚠鶏肉はしっかりと火をとおしましょう
鶏肉はカンピロバクター菌に感染していることが多いです。
カンピロバクター菌を口にしても、発症しないことがほとんどですが、ストレスが多かったり、免疫力が低下したりしているワンちゃんの場合は、下痢や血便を引き起こすことがあります。カンピロバクターを完全に死滅させるためには、「鶏肉の中心部を75℃で1分以上加熱することが必要」と言われています。もともとおなかが弱い子は、鶏肉をほぐした後にラップをして電子レンジで1~3分加熱するとさらに安心です。
⚠野菜の皮むきについて
もともとおなかが弱い子にとって、カボチャの皮やニンジンの皮は消化に負担がかかるため剥いてあげると安心です。
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食欲旺盛な子向けのヘルシーレシピのメニューを、スタッフ犬が試食しました!
まとめ
手作りドッグフードレシピや注意点などをご紹介しましたが、いかがでしたか。
特別な日にはもちろん、時間ができて「何か作ってみよう!」と思った際には、こちらの情報をお役立ていただけますと幸いです。
我が家の犬は、すでに亡くなってしまっていますが、手作りドッグフードを食べて喜んだ顔をいまだに忘れることはありません。愛情たっぷりの手作りドッグフードは、どのワンちゃんにも喜ばれると思いますし、ワンちゃんにとってもオーナー様にとっても、愛情をかけた分だけ良い思い出になります。ぜひワンちゃんの体調などにあわせながら手作りドッグフードに挑戦してみてくださいね!