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【季節ごとに気をつけること 】~日本で暮らす犬・猫のために~

こんにちは。レティシアンスタッフのTです。

四季のある日本では、1年が春夏秋冬の4つの季節で区切られ、日照時間や気温などが大きく変動します。

そこで、日本で暮らす犬・猫が季節に合わせて快適に暮らせるよう、今回は犬・猫について「季節ごとに気をつけること」をテーマにお届けします。

春(3~5月頃)

ノミ/ダニ/フィラリア対策

寄生虫の主な活動時期は、気温的にはちょうど春ごろにあたります。

 

ノミ:気温が13度以上になると繁殖を開始
マダニ:気温が15度以上で活動が活発になる
蚊:気温が15度以上で活動を開始

 

寄生虫に寄生されてしまうと、様々な病気や感染症を引き起こしてしまうため、予防対策が必要です。リスクは屋内・屋外にかぎらずどこにでもあるので、決まった時期に投薬するようにしましょう。
またこの時期、日頃のお手入れを念入りに行うことも予防に繋がります。

換毛期

春と秋、年2回起こる換毛期は、人間でいう衣替えシーズンです。大量の毛が抜け落ちるため、オーナー様にとってはやっかいな季節かもしれません。

しかし、換毛期に健康な皮膚と被毛が作られるため、犬・猫にとって大切な時期です。シャンプー・ブラッシングを念入りに行いましょう。

ケアについては、下記のコラムでもご紹介していますのであわせてご覧ください。
【ペットの抜け毛にお困りの方は必見!】 ~愛犬・愛猫の抜け毛との上手な付き合い方~

耳ケア、皮膚チェック

暖かくなるこの時期は、耳や皮膚がかゆくなりやすいため、定期的に全身をチェックしましょう。とくに油っぽい体質や垂れ耳の犬・猫の場合は、定期的な耳掃除が必要です。

汚れがひどい場合や臭いが強い場合は、動物病院やサロンで耳掃除をしてもらいましょう。

夏(6~8月頃)

日射病/熱中症

犬の場合は、散歩の時間や場所に注意が必要です。
日中のアスファルトやコンクリートは50~60度まで上昇し、肉球が火傷してしまうため、できるだけアスファルトやコンクリートを避けた場所を歩きましょう。

また、暑い日には、体に溜まった熱を逃がすために「パンティング」(口を開けてハァハァと早い呼吸をすること)を行います。しかし、日差しを長時間浴びてしまうとパンティングだけでは熱を逃すことができなくなるため、熱中症になってしまうことがあります。散歩は早朝か日が沈んだ夕方に出かけるようにしましょう。

お外に出ない猫の場合も注意が必要です。
この季節は、おうちの中でも温度が高くなります。冷房を上手に使い、おうちの中の風通しをよくするようにしましょう。

また、犬・猫ともに、鼻が短い短頭種や肥満気味の子は、日射病・熱中症のリスクは高くなります。より一層注意してください。

脱水症

夏はとくに水分摂取が重要になります。
冷房が効いたおうちの中にいる場合、喉の乾きに気づかないことが多いようで、知らない間に脱水を起こしていることもあります。新鮮な水はいつでも飲めるようにし、水をあまり飲まない子にはウェットフードを与えるなどをして水分を摂取させるように心がけましょう。

犬の場合は、氷をあげると喜ぶことが多いです。
我が家の犬も日中の暑そうなときや、散歩から帰ってきたときに氷を与えると、ガリガリと噛んだり舐めたりして暑さを凌いでいました。食欲があまりない子には、鶏肉などの煮汁を凍らせた氷もおすすめです。
ただし、氷を作る場合、「マグネシウムやカルシウムが多く含まれる硬水は尿結石症によくない」ともいわれています。また、たくさん与えすぎるとおなかを壊してしまう原因にもなりますので、こちらも注意が必要です。

また、脱水症を起こしているかどうか、「ツルゴール反応」という皮膚つまみテストでセルフチェックができます。
方法は簡単です。犬・猫の背中や腰の皮膚をつまんでから離し、元に戻るまでの時間を確認します。2秒以内に戻ると正常とされており、それ以上かかる場合は脱水症を起こしている可能性があります。元気はあるけど水をあまり飲んでいないなどと感じた場合は、チェックしてみてください。

また、ぐったりしていたり、普段と様子が違ったりしている場合は、動物病院にすぐに連れて行きましょう。夏場の脱水症は命取りになりかねません。常に注意しておきましょう。

食べ物が腐りやすい

水分補給も兼ねてウェットフードを与えることをおすすめしましたが、夏は食べ物が腐りやすい季節です。
置き餌は、かなり危険です。もったいないですが、食べない場合はすぐに捨てて、新鮮なフードのみを与えることをおすすめします。
ドライフードの場合も油断はできません。同様の注意が必要になります。

秋(9~11月頃)

食欲旺盛な季節

犬・猫にも「食欲の秋」はあるようです。冬に向けて栄養をしっかりと蓄える時期であるため、食欲が湧きやすくなります。
しかし、食欲のままに急にたくさんの量を食べてしまうと、夏場で弱った胃腸に負担がかかってしまい、下痢や嘔吐の原因にもなりかねません。しっかりと食べる季節には一度にたくさんではなく、回数を分けて与えることをおすすめします。

また、「食欲旺盛=肥満になりやすい」時期でもあるため、たくさん食べてしまう場合は、低カロリーフードに切り替えるなどをしてカロリーコントロールをしてあげることも重要です。

換毛期

寒い冬を乗り越えるため、夏毛が抜けて冬毛に生え変わる時期です。春と同じく、大量の毛が抜け落ちるため、シャンプー・ブラッシングのお手入れを念入りに行いましょう。

冬(12~2月頃)

水分不足による膀胱炎や尿路結石

寒くなると運動量が減りがちになり、喉も乾きづらいため水を飲む量が減ります。そのため尿の量が少なくなり、泌尿器系の疾患が起こりやすくなります。
ドライフードと一緒にウェットフードを混ぜて与えたり、野菜やお肉の茹で汁などをフードにかけたりするなどをして、水分を摂取させるように心がけましょう。

空気の乾燥

犬・猫にとっての快適な湿度は「約60%」と言われています。
気温が低い冬は、空気が乾燥しやすくなります。鼻や喉の粘膜が持っているバリア機能も低下するため、体内に細菌やウイルスなどの病原体が侵入しやすくなり、風邪などを引きやすくなります。おうちにいる場合は加湿器などを使用しながら、湿度を調整しましょう。

また、鼻や肉球のひび割れも生じやすくなりますので、日頃からひび割れていないかチェックし、乾燥している様子があれば専用のクリームなどで保湿することをおすすめします。ひび割れが生じた場合は、出血や化膿しないうちにすぐに動物病院に行きましょう。

シニア期は十分に注意を!

シニア期の犬・猫は、寝ている時間が長くなり、低温やけど、起立障害、低体温症、認知症になる確率が高くなります。
寒くて億劫がるかもしれませんが、体を動かして血液のめぐりをよくするため散歩に行ったり、積極的に遊んであげたりして脳にも刺激を与えましょう。

まとめ

犬・猫は、私たち人間のように体調や気持ちを言葉で伝えることができません。そのため、しぐさなどを注意深く観察することが大切です。
とくにシニア期や子犬・子猫の場合は、温度の変化についていくことができず体調を崩しやすくなります。常に目を離さず、様子をみておくようにしましょう。

また、元気な成犬・成猫でも、季節の変わり目はとくに体調を崩しやすくなります。いつもと様子が違うなど気になる点があったときは、すぐに動物病院に連れて行き獣医師様にご相談ください。

美しい四季のある日本ですが、犬・猫たちにとっては厳しい環境になりかねません。どの季節でも快適に過ごせるよう、季節ごとに気をつけることを把握し、余裕を持って対策できるようにしたいですね。

 

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